
2021年11月1日(月)
昨年の長期入院中に読んだ本の中の1つです。
あんまり退屈なので、本はよく読みました。
(ボランティアの方が管理してくれる、図書貸出コーナーがあったのです。)
今回、紹介するのは、新野剛志(しんのたけし)さんが書いた「あぽやん」と言う小説です。
「あぽ」と言うのは、空港と言う意味です。
「エアーポート」から、きているのでしょうか?
この本の主人公は、大手旅行会社の正社員で、国際空港(成田空港がモデル)で、主にセンディング(自社パック旅行利用者への対応)等の業務を担当する、独身の青年男性です。
どちらかと言うと、苦情や緊急対応を含め、現場での「縁の下の力持ち」的な仕事を担当しています。
(シフトリーダーや班長、スーパーバイザーとかと呼ばれ、肩書はとてもカッコいいですが。)
でも、実際は、クレーム対応等が多く地味で辛い仕事です。
スタッフ(部下)は女性が多く、彼女たちは基本的にグループ会社からの派遣社員です。
(主人公とは、雇用形態や給料が異なっています。)
また、業務時間がほぼ24時間と長いので、いくつかのチームで、交替制の勤務を行っています。
職場ではいろんな人間関係が交錯し、その中で、様々なトラブルも発生しますが、何とか支障なく、お客さま(ツアー客)を楽しい旅に送り出してあげようと、チームワークで取り組むと言うストーリーでした。
旅行は、とても流動的なことが特徴で、予想外のことが付き物です。
また、多様化する顧客ニーズに対応するには、一筋縄ではいきません。
そんな業界の中身も垣間見ることができ、とても興味深く、面白く読むことができました。
最近、伊藤淳史さんが主人公を演じ、TVドラマとしてシリーズ化されたので、物語の知名度は上がっていると思います。 旅行業界というのは、やや特赦な部分もありますが、その中で、ほのぼのとした清涼感を感じさせる、爽やかな印象の作品でした。
遠藤雅信
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