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青森県出身の偉大な芸術家、棟方志功


2021年10月5日(火)

青森県出身の芸術家と言えば、最初に頭に浮かぶのは棟方志功氏でしょう。

(最近は、世界的にも高い評価を得ている、奈良美智さんもいますが。)

棟方志功氏は、1903年(明治36年)に青森県の豪雪地帯で生まれ、1975年(昭和50年)、肝臓がんの為、72歳で亡くなりました。

ゴッホの作品を見て芸術に目覚め、版画(板画)で独自の世界を作り上げました。

若い時の彼の言葉「わだば日本のゴッホになる」は、あまりにも有名です。

「芸術は爆発だ!」は、岡本太郎氏の口癖でしたが、棟方志功氏も、岡本太郎氏に負けないほど(ある意味それ以上)の爆発力を持った芸術家でした。

宗教をテーマにした作品が多いのですが、深い慈しみや人間の持つ「業(ごう)」、いろんな感情が渦巻いて、見る側に伝わってきます。 無造作に描かれているようで、バランス感覚もあり、見応えのある作品ばかりだと思います。

(昔ながらの「ねぶた絵」の画風が、彼の基本となっています。)

作品について、完成度の高さは強く感じられますが、なかなか彼の人間性までは読み取れないのが、芸術家・棟方志功氏の特徴の1つとも言えます。

そう言う意味では、見る人によっていろんな感じ方が存在することが、彼らしくて素晴らしいと思います。

一方、彼は大のねぶた祭り好きとしても知られていました。

あの派手な、「跳人」の衣装を着て、片手に提灯を持ちながら、したり顔で写っている写真も残されています。

その縁もあって、青森市の名誉市民第1号にも選出されています。

(青森市の名誉市民には、その後、淡谷のり子氏や三浦雄一郎氏も選ばれています。)

彼の絶頂期は、昭和30年代です。

ヴェネツィアで開催された国際コンクールに作品を出品し、日本人で初めて、国際版画大賞を受賞しました。

いまでも、彼の独特な作風には根強いファンがいて、愛されているなぁと感じます。

(行田市の「十万石饅頭」でも、なぜか、棟方志功氏のデザインによる包装紙が、未だに使われています。) 素朴さと情熱は、相反する感情のようですが、それらを見事に昇華した、棟方志功氏の作品は世代を超えて、本当に感動を生むと思います。

    遠藤雅信

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