2021年11月3日(水祝)
昨年、長期入院していた時に読んだ1冊です。
他にやることがないので、いろんなジャンルの本を読むことができました。
この本は、江上剛さんが、2006年(平成18年)に書いた、経済小説です。
出版元は、実業之日本社です。
江上氏は、銀行や証券、中央官庁等、金融業界をテーマにした作品を沢山書いています。
(江上氏は、かつて、第一勧業銀行の広報部次長でした。)
主人公は金融庁統括検査官です。
その彼が、監査を行う中で、大手銀行の不正を暴いていくと言うのがストーリーです。
銀行に対する金融検査と聞くと、どうしても「半沢直樹」シリーズの黒崎検査官を連想します。
実際、検査に入られた銀行の担当が、未提出で見られたくない資料を、段ボールごと、普段使っていない倉庫に隠したりすることは日常的だそうです。
まさに、狐と狸の化かし合いです。
でも、あまり生産的ではないことは確かでしょう。
個人的には、晴れた日に傘を差し出し、雨が降ると傘を取り上げると言う銀行のやり方には、強い憤りを覚えます。
(勿論、銀行は社会にとって、大切な役割を担っている訳ですが。)
なかなか興味深い内容で、とても面白く読むことができました。
遠藤雅信
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