2021年11月6日(土)
人気女流作家、原田マハさんの代表作です。
ワールドワイドな構成で、リアリティーさもあり、実に完成度の高い小説だと思いました。
(さすが、人気作家の原田マハさんです。)
第二次世界大戦前期の1939年(昭和14年)、国威発揚の意味もあり、日本の新聞社が、日本製の飛行機と日本人乗組員による、世界一周長距離飛行に挑みました。
(その新聞社の、周年記念事業の1つでした。)
この冒険飛行での出来事が、メインストーリーとなります。
数々の苦難を経た後に、この歴史的事業(世界一周飛行)は成功を収めるのですが、なぜか、乗組員の中に、アメリカ人の女性パイロットが1名入っていました。
彼女こそが、時代の流れの中に翻弄された、誰にも負けない技術と度胸を併せ持った、天才女性パイロットだったのです。 荒唐無稽ではありますが、飛行中に起こるトラブル等のディテールが、克明に描かれていて、つい引き込まれてしまいました。
作品が書かれたのは、2009年(平成21年)で、毎日新聞社より出版されました。
長編で、読み応えのある作品ですが、原田マハさんならではの読みやすい文章で、比較的早く読み終わることができました。
エンターテイメントの要素もある大作でもあり、とても面白かったです。
きちんとした取材に基づき、構成もしっかりしているので、より一層、物語に引き込まれるのだと、改めて感じました。
読み終わったときの満足感は、とても充実した気分でした。
原田マハさんの作品のすごさには、本当に感服です。
遠藤雅信
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