2021年10月24日(日)
三越が「デパートメント宣言」を公表(正月の新聞広告で発表)したのは、1905年(明治38年)のことです。
この年は、日露講和条約が締結され、事実上、日本が日露戦争に勝利した年でもありました。
「デパートメント宣言」を1つのきっかけとして、その後、三越は近代百貨店としての道を歩き始めます。
それは、これまで誰も歩いていない未知の世界であり、時代や流行とも積極的に連動しながら、三越は業界の第一人者としての地位を確立していくのです。
1904年~1914年、三越が残した輝かしき歴史について、当時の文芸作品や新聞・雑誌等における貴重な写真等を示しながらまとめたのが、この、三越 誕生!です。
2020年(令和2年)に、筑摩書房から出版されています。
著者は、文化史・比較文化・日本近現代文学研究の第一人者で、学者の和田博文さんです。
さすが、学問の世界に身を置く方らしく、私情を交えず、客観的な事実や資料等を冷静に分析し、論文にまとめられています。
流通業を学ぶ上で、貴重な教科書と位置づけられるのは間違いありません。
私は、この本も電子ブックで購入しました。
とても濃い内容の本ですが、データにすると実に手軽になり、簡単に持ち歩くことができます。
紙だと、写真等が劣化することも考えられるので、電子ブック(データ)として保存しておく方がベターかと思いました。
まさに、個人的にも、貴重な資料であり永久保存版です。
実用的であり、なおかつ勉強になることが沢山散りばめてあり、とても感動しました。
遠藤雅信
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