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七つの会議


2021年11月12日(金)

今、最も人気のある作家、池井戸潤さんの小説です。

企業小説と言うジャンルに入るのでしょう。

会社と個人の微妙な関係が、実に興味深く描かれていて、とてもいい作品だと思います。

サラリーマンを一度でも経験した人にとっては、身につまされる部分も多いと思います。

(まさに、「共感」を覚えると思います。)

2012年(平成24年)に日本経済新聞社より発刊されていますが、私が読んだのは、2016年(平成28年)に発刊された集英社文庫版でした。

比較的、長編の小説ですが、ストーリーがどんどん進んでいくので、思っていた以上に早く読むことができました。

登場人物のキャラクターも、実に際立っています。

企業にとっては、とても重たい問題(品質不良による自社製品の回収)をテーマにしているにも関わらず、スピード感のある展開に、ぐいぐい引き込まれて行く感じでした。

とても読みやすい文体も特徴点です。

ハラハラドキドキさせてくれ、内容の濃い作品だと思いました。

この面白さは、やはり、「池井戸潤ワールド」なのでしょう。

半沢直樹のピリピリ感とは、ちょっと違うイメージの作品です。

(ほのぼの感も、少しだけ感じられました。)

作品としての幅が広いことも、池井戸さんが高い人気を保ち続けていることの原因の一つなのだろうと、改めて思いました。

     遠藤雅信

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